The Man Comes Around・・・。

stargherking2005-10-03

「黒服の男」(MAN IN BLACK)の異名を持つ【ジョニー・キャッシュ】が2003年9月12日、糖尿病の合併症のため死去しました・・・。
享年71歳・・・、ラスト・アルバムは有名プロデューサー、リック・ルービンと取り組んで製作された1994年から始まる『Bitter Tears』(第1作目)、『Blood,Sweat & Tears』(第2作目)、『Ride This Train』(第3作目)に続く「アメリカン・シリーズ」【American Recordings】の第4作目である『The Man Comes Around』(2002年リリース)です・・・。
このアルバムですがサイモン&ガーファンクルの「Bridge Over Troubled Water」(明日にかける橋)、スティングの「I Hung My Head」、ビートルズの「In My Life」(これが私の生きる道)、ドン・ヘンリー本人がコーラス参加したイーグルスの「Desperado」(ならず者)、ニック・ケイブとデュエットしたハンク・ウイリアムスの「I'm So Lonesome I Could Cry」(泣きたいほどの淋しさだ)等のカバーも収録との事です・・・。

最近観た映画にジョージ・A・ロメロ監督の「ドーン・オブ・ザ・デッド」(「ゾンビ三部作」の本人自身によるリメイク)があります。私は元々「ホラー/スプラッタ」映画があまり好きではないので「ゾンビ三部作」を観た事はありません・・・。「バイオ・ハザード」シリーズや「28日後」といった広義的な「ゾンビ映画」が結構面白かったので観る事にしたのですが、ストーリー云々より『オープニング』で【ジョニー・キャッシュ】の『The Man Comes Around』(ザ・マン・カムズ・アラウンド)が鳴り響いたのには驚きました・・・。
少し前に観たウィリアム・フリードキン監督、トミー・リー・ジョーンズベニチオ・デル・トロ出演の「ハンテッド」では『ラスト』に使われていた曲ですね・・・。元々2002年リリース(本国)の曲ですが2003年の作品である「ハンテッド」では『ラスト』に、2004年の作品である「ドーン・オブ・ザ・デッド」では『オープニング』に使われたというのは面白い所ですね・・・。「MIB」(MEN IN BLACK)に出演したトミー・リー・ジョーンズが出演する「ハンテッド」に「黒服の男」(MAN IN BLACK)と呼ばれた男の曲を使うというのも洒落ていますね・・・。

実は元々は1999年〜2000年頃にウィリアム・フリードキン監督がキアヌ・リーヴス主演でスティーヴン・ハンターの「極大射程」を製作する予定だったものが「マトリックス」(1999年公開)が大当たしてキアヌ・リーヴズの出演料が高騰した影響で企画そのものが白紙・・・、という流れから生まれたのが「ハンテッド」らしいのですが・・・、「ハンター」が「ハンテッド」になったのですね(笑)・・・。

ジョニー・キャッシュの遺作となった『The Man Comes Around』ですが新約聖書の"Revelation"「ヨハネの黙示録」を題材を取った作品という事です。"Revelation"には「啓示・お告げ」(何かが明らかにされる、示される)というという意味がある様ですが・・・。
曲の中に出てくる「ペイルライダー」【Pale Rider】とは「ヨハネの黙示録」の中に登場する「黙示録の四騎士」の一人で青白い馬の乗り手であり「審判」を意味するという・・・。また「死を従えし者」であり「剣と飢饉と死と地の獣によって」人々を殺す権利が与えられていると言われています・・・。「黙示録の四騎士」の一節は、トム・ベレンジャー主演の「山猫は眠らない2」にも出て来ますね・・・。クリント・イーストウッドでもありますが(笑)・・・。

ドーン・オブ・ザ・デッド」主演の【サラ・ポーリー】が、テリー・ギリアム監督の「バロン」に出てくる味噌っ歯の女の子だったとは・・・・。