Let’s Get Lost・・・。

stargherking2006-02-09

マーティン・スコセッシ】監督、【レオナルド・ディカプリオ】主演の『アビエイター[THE AVIATOR]』を観ました・・・。
主演の【レオナルド・ディカプリオ】自らが製作総指揮(プロデューサー)であり【レオナルド・ディカプリオ】自らが設立した製作会社「アピアン・ウェイ」製作第一弾の作品という事を考えると【マーティン・スコセッシ】の映画というより【レオナルド・ディカプリオ】の映画という風に私は感じました・・・。

少し前に同じ【マーティン・スコセッシ】監督、【レオナルド・ディカプリオ】主演の作品『ギャング・オブ・ニューヨーク(GONY)』(2002年)を観たのですが、この作品は【ダニエル・デイ=ルイス】の名演が光る作品でした・・・。

この『アビエイター』ですが実在したアメリカの大富豪【ハワード・ヒューズ】の波瀾の半生を描いた伝記ドラマという事です。タイトルである[AVIATOR]には「航空機操縦士、飛行機乗り」といった意味がある様です・・・。

「波瀾の半生を描いた伝記ドラマ」という事ですが、この作品では【ハワード・ヒューズ】がどの様な幼少時代を送ったのか?両親にどの様に育てられたのか?という点や、どの様に死んだのか?どの様な末路だったのか?という点には触れていません・・・。

ハワード・ヒューズ】がヘップバーン家で芸術やら政治やら本(小説)に対しての言及をしつこく求める【キャサリン・ヘプバーン】の母親の「お金には興味がない」という言葉に対して、「金に興味がないのは、金が十分あるからだ」と言うシーンや、公聴会(諮問会)のシーンでの言動等というものを考察すると、【ハワード・ヒューズ】という人物は「社会」や「戦争」や「家庭」といったものには関心が無く、自分の「夢(目標)」を叶える(達成する)ために「生きている(生きていく)」人物だったのではないか?と思いました・・・。

最後のシーンで【ハワード・ヒューズ】は母に対して自らの「3つ」の「夢(目標)」を語ります・・・。「3つ」の内「2つ」は達成出来たのだとは思いますが・・・。私はこのシーン観て【ロバート・レッドフォード】主演の『華麗なるギャッツビー』を思い出しました。「夢をかなえる(目標を達成する)」のと「幸せになる」という事(事象)の両方を達成するのは大変難しい事なのではないか?と思います・・・。

「幸せになる」という事が「夢(目標)」であれば一石二鳥なのですが・・・。

マーティン・スコセッシ】監督と【レオナルド・ディカプリオ】コンビの次の作品は『インファナル・アフェア[Infernal Affairs]』のハリウッド・リメイクである『The Deprted』という事です・・・。『インファナル・アフェア』ですが三部作になっていて原題(広東語)は『無間道→無間序曲終極無間』という風になっています。私は、この三部作のテーマ(主題)は『無間地獄に堕ちる者(輩)とは?』という所にあるのではないか?と思いました・・・。
[Infernal]には「地獄の、地獄のような」という意味がある様なので[Infernal Affairs]とは「地獄のような出来事」という事になるのでしょうか・・・。ハリウッド・リメイク版のタイトル(原題)は『The Deprted』という事ですが[Deprted]には「よりよい世界へ行ったことを暗示する」といった意味があるという事を考えると、『インファナル・アフェア』に対して『The Deprted』の方は真逆の視点での展開という事になるのではないか?と思いました・・・。

「不幸せな人生」を送って尚且つ「地獄」へ堕ちるというのは酷な事ですね・・・。
「幸せな人生」を送って「地獄」へ堕ちるというのも別段変わりは無いのかもしれませんが・・。

実際の所、未だ死んだ事の無い私には「天国」と「地獄」のどちらが良い所なのか?どちらが悪い所なのか?は解り(判り)ません・・・。

「十二の難行(十二の難題)」を無事成し遂げたハーキュリーズヘラクレス)は何処へ逝ったのでしょうか?・・・。