オールド・ボーイ・・・・。

stargherking2005-05-13

最近、我が良き友【don isidoro parodi】と共に「極上のギョウザ」(謎)の様な作品だったな〜と痛感したのが、
JSA」のパク・チャヌク監督、チェ・ミンシク主演(主人公オ・デス)、2004年度カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作品の韓流サスペンス映画の「オールド・ボ−イ」です・・・。

土屋ガロン(作)、嶺岸信明(画)の漫画(全8巻)が原作の映画という事ですが古本屋で4巻まであったのをパラパラと見たんですが映画の方が個人的には好みかな?と思いました。
映画を観たのはちょっと前になるんですが、脳内で段々と旨みを増して最近になって「あっ」と思った事があります。









以降はネタバレの事項をいくらか含みますので・・・。



あらすじ的には「15年間」監禁された男の「復讐」劇といった作品ですが、何故「15年間」監禁されて開放されたのか?、「15年」というスパン(時間の幅)が意味する物は?という風に謎が多い作品ですね。
タイトルの「オールド・ボーイ」(OB=男子の卒業生)というのが重要な要素だと思われます。また前半の監禁される直前のオ・デスは平凡なサラリーマンという生活を送っているというのも作品全体を考える上で重要な要素だと思います。

「15年間」の監禁というのは彼(オ・デス)が彼の○○○と恋仲になる(陥らせる)という監禁劇の主催者の目的のための準備期間(○○○の成熟期間)でもあるだろうし、少年期に起こした過ちから逃れて、平凡な生活を送る彼(オ・デス)を、「15年間」という虚無的な監禁生活で「少年期」の「自己」を一時消失させ、「復讐」を求め「暴力的」な人格に変革させるためにあるのかなと思います。

監禁されていた「15年間」の意味(目的)と、「自己」の完全な記憶の復元を図る彼(オ・デス)・・・。
『監禁の意味(真意)』とは、「自己の記憶を辿る」というの「ゲーム」を引き起こし、また「平凡」な生活を行っている時期と「復讐」を求めた監禁生活の時期をバイパス(除去)し、「少年期」から「現在の自分」へのダイレクト(直通)な記憶の結合(融合)と、「少年期」に観た様な光景を「現在の自分」が行うという「罠」に嵌めるための物なのかな?・・・。

「罪」を償う事、「罪」の清算をするために、
彼(オ・デス)は『老いた少年』になる様に巧妙に仕組まれた・・・、
「罪」を忘れる事は決して許される事ではないのだろう・・・。

でも実際、彼(オ・デス)の犯した「罪」という物は「何」だったんでしょうか?・・・。