ミスティック・リバー・・・。

stargherking2005-04-30

最近は「アクション」物が多くて「泣かせるドラマ」というのをあまり観なくなっていたんですが2003公開の話題作、クリント・イーストウッド監督作品「ミスティック・リバー」を観ました。
2003年のアカデミー賞では主演男優賞をショーン・ペン助演男優賞ティム・ロビンスがこの作品で受賞しています。
この2人の名優(怪優)とケビン・ベーコンの3人が中心にストーリーは展開していくんですがシンプルな展開に深い意味合いを含んだ良質の作品だと思いました。監督自ら担当している音楽も良いですね。

名優(怪優)二人の静かなる対決というのも見物なんですが(ある意味「ヒート」)、見えずらい、または見えることの無い部分が重厚で、この作品の真の主人公といえる「3人」の関係が実は凄くドロドロしていて、互いに相容れないものになっているのではないか?という感じがしました。
作品としては「面白い」と思ったのですが、観終わったあと、喉に魚の骨がひっかかった様な嫌な感じが残る作品です。象徴的な『川(河)』は東洋思想(老荘思想)でいう『道(タオ)』を暗喩(隠喩)しているのではないか?と思います・・・。善や悪といったものや、「何であるか?」は分かりませんが、この世のドロドロしたもの等全てを飲み込み流れていくだけの『川(河)』というものが不気味に思えました・・・。

ボストン市のあるマサチューセッツ州での話で、ケビン・ベーコンが州警察の刑事なのですが、アメリカでは警察というと市警察(City Police)、州警察(State Police)、郡警察(County Police)等があって『Police』(【Police Department】警察機構) と『Sheriff』(保安官)は同じようで違う組織(職業)です。
『Police』は一定の任期の無い組織で裁判所や検事局などとは別組織、『Sheriff』はその地方の有権者によって選挙で選ばれた警備担当の公職で一定の任期があり保安官事務所は簡易裁判所も兼ねる所もある様です。
『Police』になれなかった『Sheriff』のシルヴェスター・スタローンが主人公の「コップランド」という作品がありますね。
この「ミスティック・リバー」なんですが、ラストの展開が秀逸ですね。(ケビン・ベーコンショーン・ペンに対して突きつける人差し指(銃)の【真意】は?・・・)