24人のVincent・・・。

stargherking2004-12-18

久しぶりに映画館に行ってきました。観たのが「コラテラル」・・・最後の上映日でした・・・。
マイケル・マン監督、トム・クルーズ主演でガンアクションが凝っているという事で映画館で観るのが楽しみな作品でした。
この作品ですが、製作はドリームワークス(Dreamworks)です。ドリームワークスのアクション映画というと「プライベートライアン」が有名ですね・・・。因みにドリームワークスの長編映画第1弾はジョージ・クルーニー主演の「ピースメーカー」です・・・。
結構英語のセリフの方は難しい言葉が使われてるらしいのですが、英語の弱い私は良く分かりません・・・。
映画が始まって、あれっ「音」のレベルが小さいなという感じがしたのですが、それも演出の一つでだんだん「音」のレベルが上がって「G線上のアリア」が鳴り響く頃には程好い加減になりました。
「アクション」映画というよりは「サスペンス」映画なのでしょうが、音楽の使い方が秀逸な作品です。「深い味わいのある「極上のワイン」のような映画だと思いました。
トム・クルーズ演ずるヴィンセントの「凄み」の有るCOOLな「アクション」は絶品です。「フィーバー」での銃撃戦は歴史に残るシーンだと思います(涙)。
しかしこの作品のメインは2人の男の「タクシー」での『問答』に有るように思われます。この2人の会話の一つ一つには深い意味が有るように思われるのです。ヴィンセントが「JAZZ」の話をしながら語る「即興」(improvisation)という言葉と、「ダーウィンの進化論」という2つの言葉が印象的です。どちらも「回りに合わせる」という意味が含まれていると思いますが、ヴィンセントの人生はこれらとはかけ離れている筈なのです。
コラテラル」(COLLATERAL)の意味を「間違った時に、間違った場所に偶然居合わせてしまうこと=巻きぞえ 」としているのですが、この「言葉」(COLLATERAL)はマックスに対してのものだったのか?、ヴィンセントに対してのものだったのか?・・・。
『因果』という物を深く感じられる良い映画でした。
「Vincent」という名前ですが、私にとってはとても印象深い名前です。
パルプ・フィクション」のジョン・トラボルタ演ずる男や、「天国の扉」(カウボーイ・ビバップ)の敵役しかり、ゴッホヴィンセント・ギャロ等・・・。
共通するのは、「死に顔」が良いという事でしょうか・・・。