プレッジ

監督がショーン・ペン、主演がジャック・ニコルソン、また他の出演者も曲者ぞろいですね・・・。「アンデルセンの童話」が主軸に、最近のサイコサスペンス風に話は進んでいきます・・・。原作はフリードリッヒ・デュレンマット(スイス生まれ)という作家でドイツ語の作品となっています。

原作(まだ観てないのですが)では1960年代のスイスが舞台になっている様ですが、映画ではアメリカの「リノ」が舞台です。この「リノ」ですが北欧系(デンマーク系?)の人が多い土地の様ですね・・・、何故?北欧系の住民が多く住むこの土地(リノ)を選んだのか?というの所が疑問の一つです・・・。

この作品の「核」となるものは「キリスト教」における『誓い』にあると思います・・・。スイスの宗派と同系統の宗派が多いとされている北欧系(デンマーク系?)の住民が多く住むこの土地(リノ)を舞台にしたという所に着眼すると、この作品においては「カトリックカソリック)」的な考え方(アプローチ)よりも「プロテスタント」的な考え方(アプローチ)が重要なファクター (因子)になるのではないか?と思いました・・・。


原作は「約束」という邦題で発刊されています。「新本格推理03」(光文社文庫)という本の中では、「解決と解明」という事象における「解決」の一例として挙げられている作品です。

この作品ですが読者自体(映画を観ている人)にとって事件は「解決」しているのですが(厳密には「解決」はしているが「解明」はしてない状態)、作中の主人公である元刑事にとっては「解決」には永遠に至らないようになっています・・・。
彼は「気が変になる」という状態で「永遠の責め苦」を受けることになるのです。主人公は『救いに預かることが許されている者なのか?、滅びに定められる者なのか?』・・・。

また何故か全体的に「釣り」の場面が多く、「釣り」が何かの【暗示】または、何か重要な【意味合いを含んでいる】のでは?と思いました。彼は「人」に「害」することは無くても「自然界の生き物」に「害」していたのです・・・。